2013年8月8日木曜日

パイプをくわえた男

1893-96
ポール・セザンヌ


「まるで本物のようできれい」な絵が好きな小生には、セザンヌの良さがこれまでさっぱり分かりませんでした。
しかし、この絵を観て一目でセザンヌの魅力に引き込まれました。
「色彩」…!!
たくさんの色が見え隠れしている。
混ざり合ってるのでなく、それぞれの色の個性が良い具合に主張していて、お互いに認め合っているみたい。
まるでアンサンブルみたい。

カラフルだとなんだか賑やかで可愛い。
セザンヌの絵を見ると、可愛らしさ、チャーミング、そんな言葉が浮かんでくるようになりました。


プーシキン美術館

Whistlejacket

1762
George Stubbs

馬の美しいこと。
毛並の一本一本、気高く聡明な美しさを称えた馬の表情。
初めてこの絵を見たとき、生まれて初めて絵に涙を流し、しばらくその場から動けないほどの感動でした。

スタッブズは馬など動物の絵を描くことが多かったそうです。
動物の持つ美しさを丁寧に伝える描き口から、彼の情熱を感じます。

Stubbsは絵の技術を独学で身につけ、解剖学も学んだ、イギリスの画家です。実家がなめし革業を営んでいたからか、解剖学には幼い頃から興味を持っていたそう。
生き物って美しい、
骨格、筋肉、その上を覆う皮膚、毛皮…生物の全ての魅力を見事に表現していると思いません⁈

35歳以前の彼のことは詳しく残っていないそうですが、40歳までには貴族達の間で人気を成し、立派なお屋敷を建てたそうです。

「自然は常に芸術を上回る」

彼の名言です。
彼の絵が動物(=自然)の美しさを写実的で生き生きと描けた、その秘訣と言えるのでは…!!


National Gallary, London

2013年8月7日水曜日

酒津の農夫

児島虎次郎


酒津は岡山県倉敷市の街です。
印象派っぽい陽気なタッチが、気候とそこに住む人々の陽気さを醸し出しています。
おじいちゃん農夫の肌の艶、農作業で鍛えた健康美が羽織りの間から垣間見えますね。

児島虎次郎は岡山県川上郡下原村(現在の高梁市成羽町)の出身です。東京美術学校(現・東京芸術大学)を卒業後、ヨーロッパ(フランス、ベルギー)に留学して、帰国後、48歳で亡くなるまで酒津で暮らしました。
日本人の留学が珍しい当時、異国の地での留学はかなりの苦労があったに違いありません。モデルのおじいちゃんの表情を見ると、帰った日本でほっとしながら描いたのかなあ、なんて感じます。

カササギ

La pie
1868-1869
クロード・モネ


モネは寒さの厳しい日に戸外へ出てこの絵を描きました。
雪の質感、優しい日差しと雪に落ちる影の雰囲気にうっとり見入ってしまいます。

沐浴(湯浴み)

"The Bath"
1892
メアリー・カサット


お母さんの子どもの抱き方が優しく、肌や髪の艶や、視線がとても写実的ですね。仲良しの親子をすぐそばで見ている、そんな感覚になります。

カサットはお母さんと子どもの絵が多いですが、どれも親子愛を感じます。
また、ドガのお友達だったそうですが、絹のように表す女性や子どもの肌の描き方や、ちょっと暗色系の筆使いがドガに似てる気がします。
暗色が写実性を上げるのに効果的に働いています。
彼女の写真を見ると、陽気で明朗な人だったのかな、と思います。

シカゴ美術研究所
油彩・画布

すみれのブーケをつけたベルト・モリゾの肖像(黒い帽子のベルト・モリゾ)

Berthe Morisot au bouquet de violettes (au chapeau noir)
1872年
✶エドゥアール=マネ


女性画家として有名なベルト・モリゾ。彼女の肖像と言えば、必ずこの絵が紹介されます。

モリゾはマネの弟子でした。彼女はマネを大変尊敬していたようです。
モリゾはマネの勧めで、マネの弟、ウジェーヌ・マネと結婚します。
自分が極めたいことについて、惚れ込むほどの技量をもった師匠との出会い、理想ですよね!!

モリゾの滑らかな肌や聡明さをたたえた眼差し。よく知っている愛弟子としての愛情と、女性としてのモリゾの
尊重(ジェントルマンシップ?)を感じます。…って私個人の主観ですが(^ ^;)
けど、他の絵に比べ、被写体の「人格」、等身大の人柄を描こうとしている感じがしません??

参考までにマネの他の絵↓↓


55×38cm | 油彩・画布 | オルセー美術館
(パリ)

羊飼いの少女、バルビゾンの平原

1862以前
ジャン=フランソワ・ミレー


ミレーの「羊飼いの少女」と言えば、オルセー美術館所蔵の1864年の作品の方が有名なのですが(ミレーの三大名画だそうです!!)、私はこっちの方が好き。少女の表情がもっと素朴で、リアルな感じがします。
今でこそ「落穂拾い」などでも有名なミレーですが、50歳前まで貧困に苦しみながら創作活動を行っていたそうです。
当時の農民たちの、貧しいながらも懸命に逞しく生きる姿をたくさん描きました。

ミレーの絵には、被写体の持つ素朴な可愛らしさが見え隠れしています。

クラーク美術館